――それから約20分後。 A組の生徒たちは完全に廊下にいる遅刻レンジャーの存在を忘れていた。 もちろん、俺と樹も。 「「あったぁああっ!!」」 「「「「!!?」」」」 数学の問題を解いていたらいきなり廊下から叫び声が聞こえ、その叫び声に驚いた全員の肩が震えた。 …うるさ。こんな時間に誰だよ。 「おい、佑希!樹!」 「「俺ら?……あ、」」 旭と陽哉…じゃなくて遅刻レンジャーか!あー、忘れてた忘れてた。ドアと鍵を閉めたんだっけ。