「なんで俺のカバン持ってんだよ?」 「そりゃ、昼飯食ったらカラオケ行くっていう計画だから!」 「………」 「…おーい!早く行くぞ!早く行かないと予約の時間に遅れる!」 「とりあえず行こ!ね!」 ウインクをしてカバンを渡す陽哉の後ろで、旭が大きく手を振ってそう言った。 「……」 …なんでそんなに楽しそうなんだ。 俺が眉間にシワを寄せて黙っていると、「ほらもう!」と陽哉が俺の手を引っ張って旭の元へ走った。