「俺が悪魔に見えるか、天使に見えるか。」
どっちって……
それは見たままを言えば悪魔に見える。
けれど、ルーカスは元天使だというのに羽が黒い。
と言うことは、羽が黒いことが悪魔につながるとは言い切れないということよね…
「感じたままに言ってみろ。」
感じたまま……?
ラファエルのその言葉に少し考えてハッとする。
ラファエルにはルーカスにない決定的なものがあった。
それは……“魔力”―――――
最初にこの部屋でラファエルに会った時、押しつぶされそうなほどの闇に息苦しさを覚えた。
それは紛れもない闇の力で…この力は悪魔にしか持ちえないものだった。
「ラファエル様は…悪魔?」
「そういうことだ。」
微笑みながら肯定するラファエル。
その答えに、フッと体から力が抜ける。

