「お前がその調子じゃ俺たちがアイツを責めることができねぇじゃねぇか」
「責めなくていいの。ルーカスにはイリスやリリス、ルルがいて、魔界の悪魔たちがいる。だから、過去に囚われていないで、その人たちの未来を考えてあげなきゃ」
ルーカスは息を飲んでエメラルドグリーンの瞳で私を見つめる。
「みんなはルーカスに期待してるんだから、ね?魔王様」
間抜けともとれる表情で私を見つめるルーカスが面白く、微笑むと、ハッと我に返ったルーカスが途端に顔を赤くして顔を逸らした。
「イヴの癖に生意気だ」
こうしてとがった言い方をするのもルーカスの照れ隠しのひとつだと分かっているから余計微笑ましくなる。
といっても、見透かされているのが分かると余計機嫌を損ねるのでこれ以上顔には出さないよう努めた。
「なんにせよ審判には来いよ。過去へのけじめをつける意味もあるんだからな」
「分かってる。ルーカスも一緒に行くんでしょう?」
「あぁ、一緒に行ってもらわないと困る。俺はお前が傍にいないと天界の居住区を抜けて神殿まで辿り着ける自信がない」
神が天界に戻り、歴史を正しく説きなおし、何故悪魔が生まれたかを知った天使たちは悪魔への偏見の目が無くなった。

