孤高の天使



「この後、神殿に行くんだろ?」


唐突に変えられた話題について行けず、疑問符を浮かべていると、ルーカスは少し険し顔をして口を開く。




「今日はアイツの断罪日だ」


断罪日と聞いて少し驚き、記憶を辿ってあぁ、と思い直す。

今日まであまり考えないようにしていたから忘れていた。




「そっか…そういえば今日だったね」

「そういえばって仮にもルシファー様をこんな状態にした原因をつくった奴だぞ?」


ルーカスは信じられないという表情をして興奮気味に私に訴える。

ラファエルが永い眠りにつくとき、ルーカスは立ち会うことが出来なかった。

ラファエルを心から慕っていたルーカスは嘆き、ラファエルを永い眠りにつかせた原因のアザエルを恨んだ。

もちろん復讐などという安易な行動は取らないが、未だにルーカスはアザエルの話になると嫌悪を露わにする。





「確かにラファエル様が永い眠りについたのはアザエル様のせいだけど、アザエル様を憎んでもラファエル様が早く目覚めるわけじゃないから」

「それはそうだが、普通愛する人をこんな状態にした奴には重い罪を科してほしいと思うだろ」


笑って話す私にルーカスは目を丸くした後、調子が狂ったのか、はたまた同じ想いを共有できなかったことにふて腐れたのかボソっとそう言った。