孤高の天使



「来い」


ラファエルの放った一言で両者は目にもとまらぬスピードで地面を蹴り、飛躍した。

剣がぶつかり合ったのはそのすぐ後の事で、カーンと高い音が響く。




「魔力だけではなく体力まで落ちているようですね」


アザエルの剣が徐々にラファエルの剣を抑え込んでいることに笑みを浮かべる。




「早く諦めて私に従ってはくれませんか?」

「戯言を。死んでもお前の思い通りには動くつもりはない。イヴを殺したお前になど…」


ラファエルは歯を食いしばり覆いかぶさる剣を押し返した。

一歩、二歩と互いに後ろに下がり距離を取る。





「殺した?確かに魔剣を操っていたのは私ですが、あの時私は貴方を殺そうとしていた。けれどイヴは自らの手で命を絶つことを決めたはずです」

「追い込んだのはお前だろう。ミカエルにあのエレナを殺らせたのもお前だな」

「あれはあの方が勝手にやったことですよ。けれどいずれはあぁなる運命だったでしょう。それは今も変わりませんが」


そう言ってチラリと私の方へ視線を寄越したアザエル。