孤高の天使



「クソッ……!」


ラファエルは拘束から逃れる様に抗い、四枚羽の天使の纏った白い衣がするりと落ちる。

そして、現れた素顔に私は呆然と息を飲んだ。




「そんな…なんで……」


空間転移してきて、ラファエルを拘束している四枚羽の天使はよく知る天使たちだった。

大天使のガブリエル、ウリエル、そしてその後ろに新たに空間転移してきた者の中には大天使候補のフェイト、オリービア、オリウスの姿があった。

そして、恐る恐る私を拘束する者を振り返り、目を見開く。




『ラナッ!』


その瞳にはいつもの様な輝きはなく、焦点の定まらない目が私を見下ろしていた。




「天界の権力者と呼ばれるこの天使たちを我が物にするには少々骨が折れました」


アザエルが私を天界へ送った時、行かねばならないところがあると言っていたのはこういうことだったのね。

天界で力を持つ者をこれだけ集めるほどだ。

正面からラファエルに立ち向かったとしても勝ち目はないということだろう。