孤高の天使




ラファエルはその言葉に全てを察したように眉を顰め、溜息を吐いた。



「隠しもしないか」

「もう隠してもしょうがありませんからね。物語はもう終焉に向かっている。主役の私が出てこないわけにはいかないでしょう?」


芝居がかった自らの言葉に陶酔したような台詞を吐くアザエルに向かってラファエルの嘲笑が浴びせられる。





「脇役ごときが主役を語るとは笑わせる。この天界に在って終焉が近づいているのは悪魔である俺たちだ」

「どうでしょう。貴方はミカエルの挑発に乗ってだいぶ魔力を消費している。その点私はまだ魔界に帰ることも出来るんですよ」

「それにしては息が上がっているように見えるが?天界では魔力が抑制されているようだな」


ここ等一帯を更地にしてしまう程なのだ、ラファエルの魔力はだいぶ消費されているだろう。

対するアザエルも自らを時空転移させたことで魔力を消費して呼吸が乱れている。



「確かに私の魔力はかなり消費されました。けれど、貴方ほどじゃありません。見たところもう魔力は尽きているように見えます」


挑発するようなアザエルの言葉に黙り込むラファエル。

背にかばわれているためその表情を見ることは出来ない。





「五分五分だというなら刺し違えてもお前を打つ」


刺し違えてもって…やっぱりラファエルの魔力は底をつき始めているんだ。