ガンッ…ズサ……――――
『グッ…カハッ…!』
我に返った三人の天使が慌ててラファエルを拘束し直すが、真正面から大剣を受けた天使は鈍い音をさせて地面に転がった。
再び拘束されたラファエルは肩で息をしながら転がった天使を見下ろす。
天使は地面に伏せたままピクリとも動かず気を失っていた。
ラファエルは恐らく最後の力を使って大剣をふるったのだろう。
先ほどイヴに切り付けられた傷口からはドクドクと血が溢れ、額には汗が滲んでいた。
けれど、これでイヴを操る力はなくなった。
イヴもホッと安堵したように魔剣を捨てようとする。
しかし――――
『え……』
イヴが小さく声を上げ、表情が焦りに変わる。
『手から…離れない』
『何故だ。操っているのはあいつではなかったのか』
イヴがブンブンと手を振るも、魔剣はイヴの両手にしっかり握られたままだった。
ラファエルは未だイヴが操られた状態にあることに訝しげな表情をするも、次の瞬間ハッと何かに気付く。
『そう言う事か…』
ラファエルはそう言って苦虫を噛み潰したような表情をする。
『イヴを操っていたのはあいつではなかった。操っているのは魔剣そのものだ。そしておそらくその魔剣は標的を滅するまで操るだろう』
『そんな……』
ラファエルの言葉にイヴは目を見開き自分の手に握られた魔剣を見る。

