何処までも夢に見た通りに進んでいく光景にドクン…ドクン…と心臓が大きな音を立てる。
漆黒の六枚羽をしまい、湖に近づくラファエルへ駆け寄るイヴ。
飛び込んできたイヴを抱き留め、嬉しそうに笑うラファエルもまた幸せそうな顔をしていた。
『イヴ、無事に抜け出せたか?』
『多分誰にも見られていないと思うけど、眠っている皆を起こさずに来るのは大変だったわ』
ラファエルの腕の中で溜息を吐くイヴにラファエルは目を瞬かせる。
『あちらはまだ夜なのか?』
『そうなの。ヨルダが寝坊していてまだ暗いままなの。それよりも今日はどうしたの?』
イヴは早々に話題を変えてラファエルを見上げる。
首を傾げて問いかけるイヴにラファエルは優しく微笑む。
『今日は君に渡したいものがあってね』
その言葉にイヴはパァっと満面の笑みを見せて、ラファエルに詰め寄る。
『今日は何をくれるの?神樹の実?それともお花の冠?』
楽しみで仕方ない、というようにキラキラと目を輝かせて問いただすイヴにラファエルは笑いながら『違うよ』と答える。
そしてラファエルは懐からあるものを取り出し、イヴの目の前に差し出す。
『これを』
ラファエルが取り出したそれに息を飲んだ。
『指輪…?』
そう、イヴの前に差し出されたそれは銀色の指輪。
私の左手の薬指にはめられている指輪と同じものだった。

