「イリスとリリス、ルーカスと仲良くなったし、天界と変わらないこの場所で暮らすのも良いかもしれないと思うようになったの」
「本気で言っているのか?」
軽く目を見開き、信じ切れていない様子のラファエル。
半信半疑のラファエルに、アメリアはただコクンと頷き、微笑む。
それが決め手となった。
ラファエルは真剣な目をして、アメリアの頬に手を差し伸べる。
いや……やだ…
その手で触れないで……
私に触れた様にアメリアさんに触れないで。
しかし、私の想いとは裏腹にラファエルはアメリアを見つめたまま硬い表情で告げる。
「もう…帰してやれないぞ?」
貫くような熱いアメジストの瞳に、“私の”琥珀色の瞳が歓喜の色を帯びた。
指先だけ触れるようにして頬に触れていたラファエルの手を取り、自身の頬に引き寄せるアメリア。
「ラファエル様の傍に置いてください」
「イヴ!」
瞳を大きく見開き、息を飲んだかと思えば、目の前のアメリアを掻き寄せたラファエル。
強く…そして優しく……
会えなかった日々を埋めるようにして…

