――……速水side *。+†*




…夜
外来の診察を全て終わらせ
入院患者の様子を見回り
ようやく一息つけた所で
咲桜ちゃんの事を思い出した。



俺が出した1つの答え
『咲桜ちゃんを自分の家で入院させる』

勝手承知で決めた答えは
決して正解じゃない。


けれど
この考えに後悔はしてない。



彼女がどうして1人暮らしをしているのか

なぜ両親と仲が悪いのか


確かに気になる事もある。


1人暮らしが心配なのもある。



でもそんな事よりも
もし今後また
昨夜みたいな大発作が起きた時
誰も近くにいなかったら、彼女はどうなってたのか…


それが1番怖かった。


咲桜ちゃんを放っておけないのは事実。




そう思って言ったんだけど…

『俺の家に来い』って
強引すぎたな。

しかも条件付けたみたいな言い方は不味かった…


そのせいか
今日は病院にも来なかった。


たぶん怒ってるんだろう。


入院とかの前に
幻滅されたら意味ねぇな。



「俺、マジ最低…」



またも自己嫌悪に陥りながら
今日の残りの仕事を終わらせた。



もうすぐ仕事が終わる。
久しぶりに家に帰って
少し寝るかな…





――……速水side END *。+†*