「具合はどう?」
「…あんまり」
あたしの顔を見ながら先生が尋ねてくるが、目を合わせられなかった。
絶対怒られる…。
あたしがここにいるのは
たぶんあの咳が関係してるし
きっとその事で
先生は言いたい事が山ほどあるはず。
忠告を無視して
我が儘言ったんだから
自業自得…。
こんな事になって
今さら後悔した。
「ちょっと胸の音聞くから、ボタン外して?」
言われる事に素直に従い
ゆっくりボタンを外すと
先生は聴診器を服の中にそっと入れ、胸に当てた。
冷たくて気持ち良く
なんだか落ち着いた。
「熱も測るか…」
体温計を受け取り
ダルい体を少しだけ動かし
脇に挟んだ。
『ふーッ』と小さく息を吐く。
小さな動きだけでも
体がしんどい…。
あたし…どうしちゃったの?
ピピピ…
体温計が鳴り、取り出すと
偶然見えた39.3℃の表示に
思わず手が止まってしまった。
熱…あるんだ。
どおりでダルい訳だ。
「今…何時ですか?」
体温計を先生に返しながら尋ねた

