――……速水side *。+†*



今日突然
なぜか俺の姉、椿が病院に来て。


***



『翔灯〜!今日だけ泊めて〜♪』



訳のわからん事を言い出した。
何がどうしたっていうんだ。


今まで俺のマンションに
連絡もせずに来るなんて事なかったはずだが。



***



「本当の事を言えよ。旦那と何かあったのか?」


「何もないわよ…」



なんかあったな。
喧嘩とかだろうけど。



「…何があったか知らねぇけど、さっさと帰れよ」



喧嘩するたび来られたら
こっちはいい迷惑だからな。

何よりこの姉
テンションが面倒なんだ。
自分の姉ながら
ついていけない。



「それより翔灯!さっきの子だよね!?」



こういう所。


『それより』って…
切り替え早すぎ。

もっとしっかり
こっちの迷惑考えてくれ。



「何が」



冷蔵庫から麦茶を取りだすと
グラスに注いで姉に渡しながら聞き返した。



この姉だ。
どうせロクな事を言わない。



「翔灯の彼女♪」



ほらな。

何を言い出すかと思えば
こんな事だ。