「緑川先生は、独身じゃないですよね?」 黒岩がそう言った瞬間・・・・・・ 瑠美が。 逃げた。 その場から逃げた。 わかる気がする。 緑川って結婚してそうなオーラ出てるもんな。 指輪はしてへんけど、結婚してるような気がしてた。 歳も多分一番上やし。 「どうしよう。瑠美、大丈夫かな」 「聞きたくなかったんやろうな。でも、いつか知ることやから・・・・・・」 姫華ちゃんは冷静にそう言って、耳を澄ます。 そうや。 辛くても、現実は受け入れやなあかん。