「はぁ、リク手伝ってくれ」


「分かった」


リクはソファーの所にあるテーブルに書類の山を積み上げると、地味にやり始めた。


二人とも書類処理のスピードは速いが次から次へと運ばれる。


運んでいるのはチャドだった。


散らばる書類を処理済みか未処理の山に別けては処理済みは持って行き、お茶を入れたりと雑用をしている。


「おい、チャド。後、どのぐらいだ?」


少し期待のある声で聞いて来たトーヤ。


しかし、残念ながら。

「まだ台車二十台分残っていますぜ…」


「「……」」


現実は甘くない。



そして、時は流れ更に四日後。



「終わった………」

床に行き倒れのトーヤ。

「燃え尽きたゼ……」


某ボクシングアニメの如きポーズで椅子に座るリク。


そして、何故かげっそりやつれ屍のような顔をしたチャド。
さながらゾンビのよう。

「やっと解放される…」


そりゃあ、トーヤからは念仏を寝てる最中ずっと聞かされリクからは一日中パシられていたら誰でも参る。


「終わったかぁ―?」


陽気な声と共に入って来た人物にトーヤは顔をこれでもかとしかめた。


「ああ…終わった……」


「じゃ、行ってらっしゃーい」


と言葉とともに床に落とし穴が開きトーヤとリクは落ちていく。

「ちょ!待ったああああ!!!」


「はひぃ!?」

二人が最後に見たのはニッコリ満面の笑顔で手を振る祖父の姿だった。



「あっ、そうだ」


祖父は、何を思い付いたのか紙に何かを書き、穴に落とした。