ギィと後ろのドアが開き、奥からダークが現れた。


「ダーク! 久しぶり… 」


顔をみて思わず声を張り上げるも、段々とトーンが下がっていく。


ダークの表情が、少し曇っていたから。


すぐに優しく微笑み返してくれたけれど、私の胸にはモヤモヤとした変なわだかまりが残った。


「リンダ、余計な事は言わなくていい 」


そう頭をポンッと叩くと、彼女は少し頬を膨らませながら奥の部屋へと入っていった。


「元気だった? 」


ダークの優しい声に、懐かしさが滲み出る。


「うん。元気だよ 」


一瞬伏せ目がちに答えると、すぐにニコッと笑いかけた。


「あいつとは……何か話した? 」


首を横に振ると、「そっか」と小さく笑った。


ダークには、私の心を悟っているようにも見えた。


「ひどいよね。せっかく再会したのに、目すら合わせてくれない 」


ははっと軽く笑うと、胸が熱くなった。