闇のプリンス ~オオカミと死の女神~《休載中》


「…気をつけた方がいいって…みんなが… 」


チラッと隣を見ると、ダークも真剣な瞳で見つめ返してきた。


「そうだな。特にこの辺りは警戒した方がいい 」


ここ?


私は森の横にある階段を下りながら、辺りを見渡す。


「あいつの家がワープポイントなのは知ってると思うけど、あと2つあるんだ 」


「ワープポイントが…まだ2つあるの? 」


「あぁ。この森に1つと、さらにあの屋敷の向こうにある森の湖がそうだ 」


森の湖?


そんな所があるなんて、初耳だ。


「ここの人間は湖には近寄らないから、魔界の連中はそこを主に使って、住み着いている奴らもいる 」


湖の周りに…魔界人。


想像したくない。


「この森も、1人で入らない方がいい 」


私はコクりと頷く。