闇のプリンス ~オオカミと死の女神~《休載中》


「参加者は正装してくるのが決まりだから、よろしくね 」


「え、まだ行くって言ってないけど…… 」


「じゃあ来ないの? 」


「…っ、行きます 」


そう言葉を詰まらせると、ケイトはフッと笑って資料室を出て行った。


もう!一体何がしたかったのよ。


確かめたいことって……結局なんだったんだろう。


首筋をさすりながら、首を傾げる。


まさか………まだあの“特別な血”が流れてるわけじゃないよね。


ないない!
首をブルブルと振り、ため息をついた。


純血の戦士は、あの時に消え去り、ルキアの中にあった私の記憶も消えてしまった。



「もしケイトが知らないうちに、私の血に惹かれれているとしたら…… 」


ルキアにも、わかるのかな。




ゴトンッ


急に物音がして、ビクンと体が跳ねる。