闇のプリンス ~オオカミと死の女神~《休載中》


「や、やめて…… 」


力のない声を振り絞って出した。


そっと唇を離すと、ケイトはじっと私の目を見た。


「やっぱり……何だろうこの感じ 」


自由になった腕をさすりながら、胸の高鳴りを落ち着かせる。


「前から思ってたんだけど、妙に気になるんだよね。ここ 」


そう人差し指で首筋をなぞる。


「きゃっ/// や、やめてよ 」


視線は合わせずに、触られた首を手の平で覆う。


「今度パーティーがあるんだけど、よかったら来ない? 」


「パーティー? 」


思わずケイトを見ると、いつものニヤッとした表情を浮かべた。


「うちのもうひとつの家でやるんだ。クリスマスパーティーだよ 」


そういえば、もうそんな時期なんだ。


なんだか切ないけど、ルキアの家に招待してもらえるなら、行っても…いいかな。