闇のプリンス ~オオカミと死の女神~《休載中》


「に、似合ってるかなぁ…? 」


私はわざと「えぇ~」と言う反応をして見せた。


彼から早くそのイメージを消さなければ!


「でも残念なのが、めちゃ綺麗な女の人といたんだよね~ 」


「女の人? 」


なぜかそこに食いついてしまった。


「綺麗な金髪ロング美女だった。白いドレスみたいなワンピ着てたな 」


「服までよく覚えてるね 」


「いつも夢なんてあんまり覚えてないんだけどね。熱のせいかな…… 」




そんなこんなでチャイムが鳴り、私たちは席に着いた。


隣の席に視線を送る。


今日は…休みみたい。


別に日差しが強いわけじゃないし、どうしたんだろう。


「はぁ」とため息をついてイスにもたれる。


やっぱり考えないようになんて無理だ。


だって、こんなに近くにいるんだもん。