闇のプリンス ~オオカミと死の女神~《休載中》


「何よ 」


そう口を緩めて、ダークの肩を軽く押す。


「別に 」


「真剣に聞いてるのに。ルキアは、前みたいに戻るかな 」


その言葉を聞くと、ゆっくり表情を変えた。


「戻るだろうね。自分たちの住家に 」


「住家……? 」


「魔界だよ。元々、それを探すためにここにいるんだ。目的を達成したら帰るだろう 」


そんな……


探してるものが見つかったら、またここを去る?


今度こそ本当に……私を置いて?


くしゃっと髪を撫で、肩をぐいっと引き寄せられた。


「ちょっ……ダーク… 」


「見つからないさ。ここは俺たちの居住区だから 」


そう呟いて、私の頭を撫でた。


正直、複雑な気持ちで…どうしたらいいか分からない。


「あいつらがいなくなれば、ずっとこうしていられるのに 」


「ダーク…… 」


私はゆっくりと体を離すと、髪を触りながら耳にかけた。