「わかった、行く!行くから手を離せぇ!」
「ん、よし」
「うわっ」
反動で倒れる。
いきなり離すなよ…!
頭打ったし!
「んじゃ5分で着替えてよね」
「…りょーかい」
何で俺の幼馴染みってこんなに強引なんだろう。
今ほど後悔したことなんて…あ、いや、2回目か。
和泉さんのときも無理矢理着替えさせられたしな…。
スウェットを脱いで制服を着る。
Yシャツ…あ、果恵が持ってきてくれたんだ。
Yシャツを着てセーター代わりのパーカーを着る。
この格好…美華ちゃんが好きって言ってたんだよなぁ。
斗真も似たような格好だけど。
「終わったー?」
「んー」
果恵が入ってくる。
そのまま寝癖を直されて手を引かれる。
朝食…食う気起きないなぁ。
顔を洗ってダイニングに行けば母さんと果恵が喋っていた。
「廉、あんた果恵ちゃんには敵わないねぇ」
「果恵に敵う奴がいるんなら会ってみたいよ…」
「何それ人のこと怪獣みたいに!」
「怪獣のほうが可愛いだろー」
「まじむかつく!」
あ、でも斗真は違うかな。
敵うって言うか、上手く流してるって言うか。
斗真は飄々としてるからなぁ。


