愛しい人に呼ばれ我にかえる。 「もう、みんな帰った……??」 そう言って周りを見る。 するとさっきまでのにぎやかさは消えていた。 ここには、私と彼だけ…… またドキドキとうるさく心臓が鳴る。 「えっとね……その……」 伝えたくてもなかなか言えない。 膝にかかえていたカバンをギュッと握り締める。 “昨日頑張ってチョコ作ったの。それでねこれ……” 言いたいのに開かない口。 そしたら彼がこう言った。