トントン。 何かを叩く軽快な音が聞こえた。 トントン? あいつ、一体何して……。 つか、さっきから思ってたが、何でホテルなのにみそ汁の匂いが? 寝室を出てすぐ、備え付けのキッチンに菘の姿があった。 「あ、リン、お早う。意外と朝早いのね。まだ8時よ?」 それはこっちの台詞だ。 何してんだお前。 こんな朝早くに。 「何って朝ごはんの準備だけど」 いやいや。 だから何で朝飯の用意してんだよ。 ここホテルだぞ? 朝飯なんぞ電話一本すりゃすぐ届けてもらえるっつーのに。