「きっとケイさんのこと、気に掛け始めたの…。
ケイさんが五木さんと喧嘩する辺り…、ううん。ケイさんが、ハジメさん達を助けるために飛び出したヨウさんの背中を追い駆けた時から…な…んで。
あうー、言わせないで下さい」
いやいやいや言わないで下さい、そんな小っ恥ずかしくも嬉しい発言を!
いつから俺達、告白弁論大会を開催してるんだよ!
マージ顔の熱が引かねぇ。
それどころか火照ってきたっつーの。
「……あんがと」
「……はい」
びっみょうな沈黙を作っちまう俺達は、静かに食事を再開。目だけ相手を見ては逸らし、見ては逸らし、会話が飛び交わなくなる。
ううっ…、桃色の沈黙ってなかなか気まずい。
俺等って結構なまでに桃色沈黙時間があるけど、毎度の事ながら気まずさを味わってしょうがない。
そろそろ別の展開へと繋げる学習をした方が良いかも。
パねぇ、この気まずさ。
そして居た堪れなさに羞恥心。パねぇ。
と、とにかく空気を破らないと!
「なあ」「あの」
!!!
ほらまた息が合ってハモっちまう!
何度目だ、このデジャヴ!
マジでこういうパターンやめてくれよ、桃色沈黙時間が延長しちまうから!
……あーあ、沈黙延長しちまった。
お互いに会話が途切れちまってからにもう。
どうしよう、この初心者マークのおデート。
ちょいちょい気まずさが到来するもんだから参ったもの。
相手が同性ならお得意の調子乗りで空気を吹っ飛ばすんだけどな。
困ったことに相手は女の子、しかも意中の子ってなるとなかなか…、こうしている間にも意識している自分がいるんだから、ホント…困ったなぁ。
心中で吐息をついてポテトを咀嚼していると、
「あっれれれのれー?」
愉快爽快痛快な声音が飛んできた。
……ヤーな予感がする。



