青騒-I SAY LOVE-


ありゃりゃ困ったな。

俺達、普段は人に主導権を託している(つまり相手の決めた案に従う)もんだから、自分達で物を決めるってことをしないんだ。

グループにひとりはいるよな?
これがしたいって主導権を握って先導してくれるヤツ。

俺達はその先導してくれるヤツについていくタイプだからなぁ。

ヨウとか典型的にそっちタイプだから、俺から「こうしようぜ!」って意見を出すのは少ないんだ。


だからこそ今の状況は困った。
昼飯はナニにしよう。


「うーん、そしたらさ。ファーストフード店にするか?」


複合商業施設内にいる俺等だ(ちなみに複合商業施設ってのはショッピングセンターをはじめ飲食施設や映画館等など、娯楽施設が集まってる建物のことな!)。

映画館は勿論、色んな飲食店や雑貨店等が集っているわけだから、当然ファーストフード店もある筈。

学生さんにはお優しい値段だし、駄弁りやすいし、軽く昼食を取るなら打ってつけだと思うんだけど。


俺の案にココロは喜んで乗った。


「じゃあ決まりだ」


俺は彼女を連れて映画館を出ると、ファーストフード店を目指して歩き出した。

休日だからか、複合商業施設には沢山の人が見受けられる。
家族連れや友達連れ、俺達みたいなカップルもチラホラ。


隙間なく肩を並べている店々を見やりながら、俺達は雑踏を掻き分けるように歩みを進めて行く。
 

「人が多いなぁ。休日ってこんなもんだろうなぁ」


でも人が多過ぎてウンザリするかも。

俺の愚痴にココロはクスリと一笑、「好い天気ですから」柔和に目尻を下げてくる。

「ホントにな」

晴れて良かった、俺は相槌を打って彼女とどうにかこうにかファーストフード店へ。店内も人で賑わっているけど、まだ座れるスペースはありそうだ。

早速俺達は列に並んで商品を注文。俺はチーズバーガーセットを。

ココロはハンバーガーとオレンジジュースを頼んで各々会計をする。