青騒-I SAY LOVE-


自分で言うのもなんだけど、ちゃーんとメールの返信をするってところがエライなぁ、俺。
 

……相手が不良だから返信しなきゃいけないなんて、一抹も思ってないんだぞ。うん、別に…、嘘、若干ながらも思ってました。

相手は着飾った悪ノリ大好きな同級生だって分かっててもなぁ、条件反射ってヤツなのかなんなのか、メールを即座に返さないといけないと思うんだよ。

これが地味友なら『後でもいっか』になるのになぁ。

不思議だよな。
これって所謂不良パワーってヤツかな?

うんぬん考えていたらココロが戻って来た。


「お待たせしました」


ニコニコと笑顔を作りながら歩んでくる彼女は、ポフッと俺の隣に腰掛ける。

恍惚に見る俺がいたもんだから、マージもう自分自身にやってらんねぇってカンジだ。


どーんだけココロを意識してるんだ? 俺。


いやでもさ、普段は制服姿しか見られない彼女が私服(しかも可愛いワンピース)を身に纏ってるんだぜ?
そりゃ意識しないと男でねぇよ、俺!
 
かるーく心中で身悶えている俺に対し、ココロは持っていた袋の中を覗いてパンフレットに視線を落とす。

んでもって子供のように微笑を零しながら、「後で読もう」なんて独り言。


……ふっ、もう笑ってくれ。


いっそ彼女の言動一つひとつにときめいている俺を鼻で笑ってくれ!

俺、マジきもーい!
田山圭太きもーい! 

俺は今、壮絶に俺自身をぶっ飛ばしたい気持ちに駆られている!


でもときめきを止められないのはしょーがないじゃナーイ! 好きなんだもの!
 


「あの…、ケイさん。ときめきって何です?」



!!?


俺はピシッと硬直。次いで、ブンブンっとかぶりを左右に大きく振った。

は、は、は、ハズイ。

“ときめき”という単語を口にしている俺がいたなんてっ…、しかも彼女の前でっ…、俺、テンパってるのか? 初デートで結構なまでにテンパってるのか?