青騒-I SAY LOVE-


スンスンッとお互いに洟を啜って映画の余韻に浸る。

号泣まではしなかったけど、いやぁー、ボロっと零しちまったな。


と、エンドロールが終わって、館内にはぼんやりと明かりが点った。


ぞろぞろと観客達が館内を出て行く中、俺達も空になったカップを持って退場。
出入り口でゴミを回収していたスタッフのところに歩み寄ってゴミを捨てると、一旦手洗いに行くために俺達は分かれた。

男子トイレに入った俺は用を足して、顔を洗って、気分も顔もスッキリさせて手洗い場を後にする。


フロアの長椅子の一角で待合わせだから、俺は長椅子に腰掛けてココロが来るのを待つことにした。まだココロは来てないみたいだしな。
 

今の内に携帯の電源でも入れてっと…、ん? あり、メールが着てる。


誰からだ?


ダイレクトメールって可能性も…、あ、ちげぇ。



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 From:荒川庸一
 件名:無題
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 よっ。
 デートは楽しんでるか?
 
 今頃オアツーイ
 おデートしてるんだろ?
 
 あ、そうそう!
 
 可愛いからって
 彼女は襲うなよww

 いwやwんw
 するなよwwww
 
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………。
  

あーんの調子乗り不良舎兄アニキドチクショウめ。

完全に舎弟の初々しいおデートをからかいネタにしてきやがって。


しかも俺が最も苦手としているソッチ系の話題でのからかいネタとかっ、ハハッ、俺って激乙なんだぜ!

できることならあいつの頭に一発かましてぇ。


いや、そんなことしたら全国のイケメンファンと信者が発狂するからやめておくけどさ。


俺は青筋を立てて携帯を握り締めた。

口元をひくつかせながら、取り敢えず『するかよ!』一行メールを返して携帯を閉じる。