同じジメジメ地味っ子なのに、ケイさんは日に日に輝いている気がする。


そう見えるのはケイさんが舎弟として、一生懸命毎日を過ごしているからで…。
 

比べて私はジメジメっ子のままだし、グループに対して何か役立ってるか? って聞かれたら、まったくもってNOだし。

 
「同じ地味ちゃんなのに…、ケイさん、凄いです。ソンケーします」

「自分を過小評価し過ぎじゃねえか? ココロ。アンタだって頑張ってるだろ」

「が、頑張り方が違いますって! ケイさんみたいに、もっと…、うー…う゛ー…」


唸る私は、アイスミルクティーをがぶ飲みする勢いでストローを吸った。

「どっちもどっちだと思うけどなぁ」

お互いに頑張ってると思う、響子さんのフォローに私はかぶりを振った。

彼とは頑張り方が違う。
もっとケイさんみたいに、地味っ子でも不良グループの中で自然と溶け込める存在でありたい。

それまで響子さんやヨウさんに強い憧れを抱いていた私だったけど、二人と肩を並べる位置にケイさんがランクインするくらい、私は彼に憧れを抱いていた。

系統が似ているからこそ、自然とグループに溶け込んでいるケイさんに憧れを抱いているのかもしれない。


への字に口を結ぶ私に、意味深な眼差しを向けてくる響子さん。


ゆっくりと煙草を吸って紫煙を吐きつつ、


「それで?」


アンタはケイの具体的に何処に憧れてるんだ? と問い掛け。

私は即答した。
  

「ケイさんみたいに、何があっても立ち直れる人になりたいです。
だって凄いじゃないですか。

日賀野さんにフルボッコされたのに、五木さんと大喧嘩もしたのに、それを乗り越えられる強さがあるなんて!」