ポッポ頬が熱くなるものだから、私は思わず両手で頬を包んだ。

そんなに顔、おかしなことになってたのかな。嗚呼、気持ち悪い顔になってたかも!

羞恥のあまりに呻く私に、

「そんだけ好きってことだろ」

横から響子さんがさり気なくフォローしてくれた。


……でもちっともフォローになってないです、響子さん。


もっと恥ずかしくなりました。

羞恥心は今、絶頂に達してます。

「う゛ー」どうにか羞恥を霧散させようと唸る私に、

「熱いねぇ」微笑ましいとばかりに笑う響子さん、気遣いという名の追い討ちを掛けてくる。

はたして私の味方なのか敵なのか…、分からないですよ、響子さん。


「だけどあれだな。他校同士だと、過ごせる時間も限られてくるよな。
ココロ、あんた、ちゃーんとケイに気持ちは言ってるか?
不安だったらな、すぐ彼氏にぶつけて本音を言わないと、男って生き物は阿呆で鈍だから、なーっかなか気付いてくれねぇ。

どっかの馬鹿も鈍だったよなぁ。
そう、例えばキンパに赤メッシュ入れてる誰かさんとか」


だから向こうの男に女取られて…、これで良かったのかよ。
 
響子さんは意味深に息をついた。

馬鹿や阿呆って罵っても、響子さん、例のキンパに赤メッシュ入れてる誰かさんを心配していたから…、

私自身もヨウさんと帆奈美さん、復縁すると思ってたから、まさかちゃんと別れ話をして区切りを付けるなんて思いもしなかった。

今では停戦を結んでいる日賀野さん達チームの対立、そして五十嵐さんとの喧嘩から幾日。
 
随分時間は経ったけれど、それなりに平和にもなったけれど、やっぱりヨウさんと帆奈美さんのことは…、私自身残念に思う。

帆奈美さんには随分良くもしてもらったし、心の何処かでヨウさんと復縁して仲間になって欲しいって気持ちがあったのかもしれない。


だけど帆奈美さん、日賀野さんのこと大好きなんだろうなぁ。


彼女のことを身を挺して庇った日賀野さんなら帆奈美さん、大事にするだろうけど…、うーん…、人の恋愛をどうこう言う権利ないから何とも言えない。

応援したいような、ちょっと残念なような。