舎弟は常に舎兄の背負う重荷を折半し、それを背負う存在なのだと。

ケイさんは舎兄の背中を預かっている舎弟として、舎兄のため、仲間のために裏でこっそり動いているんだ。


それってすごくカッコイイことだと思う。


(ケイさんに見合いたいなぁ)
 

誰にも気付かれず動いているケイさんに羨望を抱き、私は先を歩く彼氏の後を追った。

その翌日。弥生ちゃんは明るくチームメートに振る舞い、ハジメさんは帰ってくると断言して明るく笑っていた。

重々しい空気を晴らすように。


なにより今はハジメさんの仇を取りたい、そう告げる彼女は早速情報収集をすると言い出した。


本当に弥生ちゃんは強い人だと思った。


彼女の宣言により、リーダーもすべてを終わらせようとチームに告げた。

因縁の関係に終止符を打とう、ヤマト達と決着をつけよう、そう彼は決意を露にして私達に言い放った。


まだヨウさんは無理しているようだったけれど、それも三日後には完全復活を果たしていた。


誰も何も言わなかったけど、ヨウさんが復活を果たした一要因としてケイさんが関わっているのだとチームメートは察していた。


ケイさん自身は何も言わなかったけれど、私は分かっていたんだ。
 

だからこそ私も頑張らなきゃと思った。


舎弟として走っている彼に見合う女の子に、彼やチームの支え、ううん、つっかえ棒になれるよう全力で走ろうと意気込んでいた。


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