「うわぁ、戻って来たけど…、どうしよう。早速皆に報告する?」
ファミレス前で立ち尽くすケイさんは、皆にお付き合い報告をするべきなのかどうなのかでうんぬん呻いている。
正直恥ずかしくて大々的には報告したくない、というのがケイさんの意見。
私も同意見だった。
初めてお付き合いすることになったんだし…、まだ恋愛に関してはチンプンカンプンだし、でも不良さんは恋愛に関して経験豊富だから…、その…あ…、あんまり揶揄されたくはないんだ。
「み、皆さんに聞かれたら御報告…はどうでしょう?」
「グッドアイディア! そ、そうしよう。なんか気恥ずかしいよな。その、お付き合い報告」
「ですね」私は頬を紅潮させて、うんうんっと頷く。
雰囲気的に私とケイさんに何かあるっていうのは皆さん、察してると思うから、聞かれたら答えようそうしよう。
ふうっとケイさんと息をついて、ファミレス前で立ち尽くす。
何だか緊張するなぁ。
だけどこのままグズグズ立っているわけにも、「行きましょう」ケイさんに言えば、「うん」彼は頷いて大きく一歩。
すると私の体もつられて大きく一歩…っ、あ゛!
「け、ケイさん…、あの手」
「え、ああっつ、ごめんごめん!」
バッと私達は手を離す。
ううっ、此処に来るまでずっと手を繋いでいたものだからっ、あ、危なかった。このままの状態で入れば揶揄されることは間違いないよね。想像するだけでお腹がっ、お腹がっ!
揃って深呼吸をした後、私達はファミレスに足を踏み入れる。
取り敢えずいつもどおりに振舞えば良いよね。
うん、そうだよ、変に緊張してもしょうがないし、聞かれたらお付き合いしてますって普通に答えれば良いだけなんだから。
そう思ってケイさんと皆のいるテーブルへ。
そこには和気藹々と談笑している不良さん達の姿…、すが…、すがた? あれ、なんか空気がおかしいような。
淀んでいるというか、重いというか、なんというか。



