青騒-I SAY LOVE-






 
 
“エリア”戦争はヨウさんと浅倉さんを筆頭に夕暮れの空の下、激戦が繰り広げられ、苦戦を強いられながらも勝利をもぎ取った。


私や弥生ちゃんみたいに喧嘩のできない非力組は待機(情報係り)としてたむろ場にいたんだけれど、最初こそ勝利を勝ち取ったことに喜んだ。


だって自分のチームが負けたことを喜ぶチームメートはまずいないと思うし、あんなに何回も話し合いを重ねてきたんだもの。

私達も例外ではなく勝利に喜びを噛み締めた。


だけど追々事情を聞いて私達は喜ぶに喜べなくなる。

何故なら勝利を勝ち取れるチャンスをくれたのは、浅倉さん達の下を去った元仲間達のおかげだったから。


勝利して暫くはギスギスした雰囲気が続き、居心地の悪い思いを味わったけれど、数日後は丸くそれも治まる。

浅倉さんは新たなにチームを再結成、集った仲間達と新しいスタートを切ると私達に宣言していた。

向こうのリーダーと絶縁を交わしていた蓮さんという舎弟さんも、色々ゴタゴタはあったみたいだけれど、無事に浅倉さんの下に戻ったみたい。

後日、改めて私達に自己紹介をしてきた。
 


そういえばケイさん、蓮さんと仲良くなったみたい。


集会の際、ケイさんは真っ先に蓮さんに挨拶をしていたし、蓮さんも真っ先にケイさんへ歩み寄っていた。

こっそりと聞いてしまった二人の会話内容はというと…、まず蓮さんの怪我の具合から始まって(蓮さんは骨折している…痛そう)、先日の“エリア戦争”のことに、今後のこと。


「落ち着いたら遊ぼうな」蓮さんは積極的にケイさんを誘っていた。

「はい、喜んで」ケイさんもノリ良くお返事。笑声を漏らしていた。


和気藹々と会話している様子を見ていたら気付いたんだけど、蓮さん、まだチームに上手く馴染めていないみたい。

浅倉さん達とは消極的に話す姿が見受けられた。


代わりにケイさんには積極的。


お二人の間で何か共通点があったみたい。


ケイさんとはよく喋っていた。

詳しい事情は知らないけれど、罪悪感からチームの人とは積極的に話せずにいるんだろうなぁ。

向こうに浮かべる表情も何処となく硬かったし。