「オーイェーイ」ケイさんが両手の平を見せてきたから、ハイタッチ。
現金な私はケイさんの言葉で根暗モードを解除、内心ではすっかりルンルン気分で綻んでいた。
まさかその隣で、
「これからは具合悪くても連絡する。するぞ。絶対する」
とケイさんが独り言を零していたなんて、気付きもしなかった。
ほんっとケイさんって楽しい人だ。
ノリ良く励ましてくれたおかげで、気持ちがスーッと軽くなる。
ヨウさんが「舎弟にして飽きない」って言ってた意味、すっごく分かるな。
見た目は大人しそうなのに、喋るとすっごくユーモアのある人だもの、ケイさん。
ちょっと自分ワールドに入ることもあるけど、それもご愛嬌だよね。
「田山さん。田山さん」看護師さんの声に、
「あ、はい!」やっべぇ呼ばれてる、ケイんは急いで立ち上がるや否や私に行ってくるな、と挨拶。
余所見をして移動しようとしたせいか足が縺れて転びそうになる彼に、私は笑声を漏らしてしまった。
羞恥心を露にしながらも、ケイさんは診察室へ。
ふふっ、焦るケイさんも、おっちょこちょいを起こすケイさんも、羞恥を噛み締めるケイさんも、目の当たりにできるなんて得した気分。
一連の出来事でさえ、心躍る私がいた。
なかなかの重症だよね、私。



