「俺っちは可能性より、今までのケイさんで判断するっス!
そりゃダチは大切かもしれませんけど、誰がなんと言うとケイさんは向こうチームになんか行かない、行かないっス!
だってケイさんっ、弱い男じゃないっスっ…、俺っちの見込んだ強い男っス!
喧嘩は弱くても芯の強い男っスよ!
ケイさんをあまり見くびらないで下さいっス!」
心外だと憤りを見せるキヨタさんは、これ以上皆の意見なんて聞きたくないと駆け出してしまう。
「あ、おい!」
ったく面倒な奴だな、ヤレヤレと肩を竦めて後を追うモトさんはキヨタさんに待てよ、と声を掛けて地を蹴った。
唖然とする私達だったけど、誰よりも早く我に返って爆笑したのはワタルさんだった。
膝を叩いてゲラゲラと大爆笑。
「ケイちゃーんもスンバラシイ弟分作ったねねねん! 愛がつよーい!
これはケイちゃーん、向こうチームに寝返るに寝返られないじゃぱーん!
ま、寝返ったら寝返ったでキヨタちゃーんまで連れて行かれそうだけどねんぴ!」
「まったくだよ。そんなことになったら、チームの足と戦力の両方をいっぺんに失って荒川チーム大ピンチ、寧ろ大敗目前」
笑い話じゃないのに笑い話にするワタルさんとハジメは凄いなぁ。
全然笑えない話なのに。
程なくしてモトさんが戻って来る。
キヨタさんの姿はない。
どうやらヘソを曲げてしまっているらしく、近くの自動販売機前でジベタリングしているとか。
何を言ってもヘソを曲げ、その場で座り込んでしまっているらしく聴く耳を持たないとモトさんは失笑。
ああなったら最後、暫く放っておくしか手がないと言う。
キヨタさんの大親友がそう言うんだから、本当に聴く耳を持たないんだろうなぁ。
………。



