時間だけが経っていく中、とうとう追試組は追試を迎え、留年が掛かったテストを乗り越えた。
後は結果次第という中、まだケイさんから連絡が来ない。
ついに痺れを切らしたのはリーダーのヨウさん。ケイさんの家に行って直談判をして来ると思い腰を上げた。
副リーダーのシズさんを指名して、たむろ場を後にした。
残された私達は日賀野さん達の対策を練るよう、リーダー達に指示されたわけだけど、話題は問題を起こしているメンバーのことに流れてしまう。
「んっもー! ケイの奴っ、何やってるの!
こんなにも私達を心配させてッ、連絡の一つでも寄越しなさいよ!」
地団太を踏む弥生ちゃんは、いかんなく憤りを見せて腕組み。木材の山にどっかりと腰掛けた。
同調しているのは同じくムッスリ顔を作っているモトさん。
「心配じゃなくて迷惑掛けろっつったのに!」
あいつ、またオレ達と一線引いてる!
なーんで心配掛けてるんだ、阿呆、と愚痴グチグチ。
一方で冷静に現状を見ているのはワタルさんやハジメさん、響子さん。
まったく音沙汰の無いチームメンバーに対して、一つの疑念を口にした。
それはあまり考えたくの無い、チーム内でも話題に出さなかった疑念。
「もしかしたらケイちゃーん、向こうの友達恋しくて…、ヤマトちゃーんの要求呑んじゃうかもねぇ」
日賀野さんの要求、それはケイさんが執拗に迫られている要求。
向こうのリーダーの舎弟になるという、こちらにとっては不都合な要求だ。
まさかそんな、逸早く可能性を否定したのは弟分のキヨタさん。
「ケイさんがそんな要求呑む筈ない!」
なんてことを言うのだと声音を張るキヨタさんだけど、
「可能性は見据えておかないと」
ハジメさんがバッサリと斬った。



