なんかこのまま放っておいたらヤバイ気がする、ケイの性格上…なんかヤバイ気が。
ヨウさんは眉根を寄せたまま、
「テメェ等は勉強してろ」
そう吐き捨て、携帯を片手に早足で、否、駆け足で倉庫から飛び出した。
まだ話は終わっていないというのに、ヨウさん、居ても立ってもいられなかったんだろうなぁ。真っ赤に染まった茜空の下へと行ってしまった。
「大丈夫でしょうか」
彼の背を見送った私は思わず本音をポツリ。
同じく背を見送ったキヨタさんは、「舎兄に任せるっス」それが一番良い方法だと口にした。
「男って変にプライド高いっスから、情けない姿をあっちこっちに見せたくないっスよ。
いっちゃん気の置けない奴だけに弱い部分を見せて、どうにか気持ちを持ち直すもんっス。
ケイさんも例外じゃないっスから…、今、一番ケイさんに必要な人はきっとヨウさんなんだと思うっス。
ケイさんにとっていっちゃん気の置けない人だろうから」
「…分かるんですか?」
「そりゃ俺っち、ケイさんの弟分ですから分かるっスよ!」
よく見てるでしょ、俺っち。
あどけない笑顔を向けてくるキヨタさんに、思わず「そうですね」相槌を打って笑声を漏らす。
そういうものなのかな、男の子って。
女の私には分からないけれど、きっと男の子の弱さって人には簡単には見せられないんだろうな。
ケイさん、意外と負けず嫌いだし。
ヨウさんと会うことで、ケイさん、少しは気持ちを持ち直せたらいいな。元気になれなんて言わない。
でも、少しは気持ちが軽くなったら…、願わずにはいれなかった。



