「ったく、あんた等、清く若い恋愛してるねぇ。
まーじ応援したくなるだろうが。うち、いつだって女の味方だしな」
響子さんは恋している私と弥生にウィンクして、灰皿に煙草の灰を落とす。
そういえば響子さん、中学の時はエンコーしてたって言ってけれど…、あんまり踏み込める境域じゃないから、この話題はそっとしておくことにした。
響子さん自身も触れられたくないってオーラで醸し出しているし。
「ま、頑張れ」
何かあれば、いつだって手を貸してやるから、響子さんは頼り甲斐のある台詞を手向けてくれる。
気持ちは嬉しいけれど…、私が仮に恋していたとしても、この恋が成就するかどうか。
だって違い過ぎるから、私と彼じゃ…本当に違い過ぎるから。
ズズッとオレンジジュースで喉を潤しながら、私は顔を顰めた。
そしたら二人に、「また百面相になってる」と指差されて笑われてしまう。
次いで、私の気持ちを酌んだ響子さんが自分の気持ちをはっきりと確かめる方法があるぞ、とアドバイスをしてきてくれた。
どうやって?
瞠目する私に響子さんは簡単だって目尻を下げた。
「自覚を持って野郎共と話してみるんだよ。
普段は何気なく喋ってるだろうけど、今度喋る時は相手は男。異性。同性のうち等とは違う生き物。そういう気持ちを持って喋ってみろ。
ダチじゃなくて男として意識した時、わりと自分の気持ちが見えてくるもんだ。
試しにやってみっか? ココロ、野郎共に電話掛けてみようぜ」
「え…えええっ?! で、電話ってっ!」
素っ頓狂な声を上げる私に、「大丈夫」上手い口実をちゃんと練ってあるから(曰くファミレスに呼び出すのが口実なんだそうです。だけどそれ…上手い口実なのかな?)、と響子さんは早速携帯を開いてアドレス帳から誰にしようかな、とディスプレイを見やる。
「三人に絞ったらいいんじゃない?」
男の数多いし、弥生ちゃんの助言を受け入れた響子さんは早速一人目に電話を掛けた。それを私に手渡してくるもんだから、オロオロとするしかない。
唐突過ぎませんか? この展開!



