青騒-I SAY LOVE-



某ファミレス店にて。



「だからね、私はハジメの気持ちを薄々察してるんだよ。
ハジメだって私の気持ちを薄々察しているに違いないのに、どーして気持ちを告げてくれないんだろう? 告白されたら私、二つ返事でOKするのに。

ヘタレ?
ハジメはヘタレなのかな?

それとも動かない私が悪いの?

いやでも、こういうイベントは男の子から動いて欲しいって思うのが、女の子としての気持ちじゃん! 違うのかなぁ、やっぱり私から動くべきなのかなぁ?

ああもうっ、イラつく!
もしかして別の女の子にでも気が向いたのかなぁ?! ねえ、どう思う? 響子、ココロ!」
 
 
オレンジジュースを飲みつつも呆気に取られていた私は、マシンガンのように気持ちを吐き捨ててガツガツとチョコレートパフェを食べている弥生ちゃんを凝視する他なかった。

弥生ちゃん、さっきからハジメさんの愚痴ばかり。


恋の進展のことで溜まっていたのかな。
 

私の隣で煙草を吸っている響子さんは動じることもなく、

「ハジメも腰が重いからなぁ」

今時の草食系って感じだし自分で動いた方が早いんじゃねえの、とアドバイス。
ぶーっと脹れている弥生ちゃんはテーブル上に頬杖付いて、匙でツンツンと生クリームを突っつき始めた。
 

「ハジメの何処がいいんだ?」


拗ねている弥生ちゃんに響子さんが笑いながら質問。


「ほんとだよねぇ」


何処がいいんだろう、不貞腐れた声で弥生ちゃんは答えを返した。
 

「ぜーんぜん乙女心が分かってない馬鹿だしさ。ヘタレだし、草食だし、受け身っぽいし。何かと自分の中だけで背負い込んじゃうタイプだし、最近ひとりで悶々と悩んでるみたいだし…。
ハジメの本気で笑った顔、今しばらく見てないな。袋叩きにされた事件以来、なんか皆と距離を置いてる。放っておけなくなるじゃん、ねえ?」

 
本当に弥生ちゃんはハジメさんのことが好きみたい。

あれだけ文句垂れていたのに、もう心配事をつらつらと挙げては溜息。「ぜーんぶに苛々する」生クリームを匙で掬い、口に放る弥生ちゃんは現状に不服と不満を漏らした。

本当に溜まってみたい、弥生ちゃん。