否定しないといけないところを、私は曖昧に笑って言葉を濁してしまった。
やんわりと肯定してしまう態度だけど、無理に否定しても結果は同じだと思ったから。
「多分」そうなのだと思うと弥生ちゃんに歩んで隣に立つ。
「だと思った」前々からそう思ってたんだよね、弥生ちゃんはあどけない微笑で私を迎えてくれた。
女の子同士だからこそ、こういったトークが気兼ねなくできる。弥生ちゃんなら尚更だ。
私は赤裸々に今の心情を彼女に吐露した。
恋と称する感情なのかどうなのか、まだ判断がつかないけれど確実に他の男のよりも意識している。
お弁当のことも、何気ない小さな質問をぶつけようとするまでの気持ちが長かった。
結局質問できない自分がいて落胆したり、自己嫌悪したり、溜息をついたり。
「でも…実はよく分からないんです。自分の気持ち」
混乱にも近い感情を吐き出して、苦笑を零してしまう。
恋愛っていうものがよく分からない。
漫画やアニメ、ドラマで出てくる王道恋愛は知っていても、自分の身の上に降り掛かってくるとチンプンカンプン。
何をどう対処すればいいのか、全然分からない。
ケイさんが明確に好きだともまだ、安易に口にはできない。
私の心情を聞いた途端、「よっしゃ!」弥生ちゃんが指を鳴らして、今からファミレスだと宣言。
目を点にする私に対し、
「こういう話はゆっくりとお茶を飲みながらしたいじゃない」
悪戯っぽく笑って早速携帯を取り出す。
またなんで携帯を…、混乱に混乱が重なる中、弥生ちゃんはパパッとボタンを押してメールを打ち出した。
曰く響子さんを呼び出すとか。
三人でガールズトークをしたいと活き活きした顔で言うものだから、私は苦笑いでその場を凌ぐしかなかったのだった。



