「時雨、総司と試合するのか?」
「らしいね。」
「らしいって何だよ!自分のことだろ?」
話しかけてきたのは原田だった。
原田は灰鐘の肩に腕を回し、顔を灰鐘と同じ高さにした。
「ちょっと重いんだけど?」
「お前肩細いなー…」
「そりゃ女ですから。」
スッとお互い流しがちに視線を絡ませる。
その雰囲気は周りを全く引きつけないものだった。
「左之さん、時雨を取らないでくださいよ。斬っちゃいますよ?」
ニコリと笑う沖田の持っている木刀が真剣に感じた原田はさっと灰鐘から離れた。
「時雨♪」
「はいはい。」
灰鐘は木刀を受け取り嫌々ながら道場の真ん中へと行った。
その様子を見た隊士らは口々に
『あの人死ぬな。』
『かわいそうに…。』
『え?異人?』
『チビ…。』
などと言っていた。



