手を繋いだままの二人は騒ぎの元は何処かとウロウロしていた。
広間に行くと人だかりができ、隊士らが騒いでいた。
「あの局長が撃たれたらしい。肩を撃たれたみたいだから助かっても刀は握れぬかもしれんな。」
そう聞こえてきた途端沖田は隊士の胸倉を掴んだ。
「――あんまり舐めた口聞いてると殺すよ。」
「お、沖田組長!!」
沖田の殺気に隊士は怯え、全身の血の気が失せていた。
時雨はすかさず握っている手を引っ張り隊士から離した。
「総司やめろ。あんたがここでそいつを殺しても何にもならんだろ。
おい、お前!近藤さんはどこにいるんだ?」
胸倉を掴まれた隊士は離れた勢いで床に尻もちをついて呆けていた。殺気に当てられ喋れる状態ではなかった。そんな隊士の代わりに事を傍観してた隊士が指を出した。
「この先にある局長の部屋に運び込まれました。」
「おぉ、そうか!色々すまなかったな。では総司行くぞ!」
時雨は沖田の手を引っ張り部屋の方に歩みを向けた。沖田も引っ張られるままフラフラと歩いた。
そんな顛末を見ていた隊士らは揃ってこう思っていた。
(((姐さん!!)))
時雨に向けられた視線は憧れに変わっていた。



