幕末怪異聞録



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「ーーさて、始めるか……。」


店を後にし、三人は人気の無いところに来た。


『大丈夫かよ?』


「心配するな。」


疑心暗鬼な目を向けるコンに時雨は微笑んだ。

そして、懐から白札を二枚取り出し、ビリビリ小さく破り始めた。


「何やってんだよ!?」


「ーー黙って見ていろ。」


そう言うと、破った紙を両手で軽く揉み合わせ、ふっと息を吹き付けた。


バラバラバラ~~!!


破った紙が紙人形になってフワフワと浮いていた。


「ーー頼んだぞ……。」


時雨の言葉を聞くや否や雲の子散らすように飛んで行ってしまった。


ポカンとする二人に時雨は笑顔を向けた。

「さぁ、行こうか。」


「説明しろーー!!」


もっともなツッコミ入れたのは狼牙だった。


「あぁ、それもそうだな。」


「あぁ!」という顔をした時雨は「歩きながら話そうか」と言って、歩き始めた。