――――――――……… そんな折りである。 慶応三年十月十四日 天下の徳川幕府が政権を朝廷へと返上したのである。 所謂、大政奉還だ。 そこに一枚噛んでいたのが坂本龍馬である。 世のためによかれと思いやったことであるが、そのことにより自分がどのような目に合うのか想像していたのかもしれない。 しかし事の結末までは想像できなかっただろう。 数奇な運命に合う、いや、合っている一人であった。