幕末怪異聞録



――――――――――………



バタバタバタバタ!!


「ひゃっほーい!休みだぜぃ!!」


「よっしゃ新八!早速島原でも行くか!」


「おっ!いいねぇ!平助も誘って―――」



バンッ!!



「てめぇらうるせぇんだよ!!静かにしろ!」


「ひ、土方さん……。」


禁門の変の翌日、休暇をもらった永倉と原田が廊下で浮かれ、土方に怒鳴られていた。


こんな事は日常茶飯事。


ただ、違う点が一つだけ―――


「――うるせぇのは土方、あんただ。」



時雨の存在だった。



「時雨ぇ!
おめぇも飲みに行かねえか!?」


永倉にガシッと肩を組まれ、ずっしりと体重がのしかかった。


「―――っ!!」


傷口は塞がったとはいえ、完全に治ったわけではなく、余りの痛さに身体を強ばらせた。


「あ……。痛かったか?」


「い、痛くねぇよ!」


とか強がってみせるも時雨の目には涙が溜まっていた。