幕末怪異聞録



――――――――――………



それからひと月程、時雨は完全復活するまで新選組の屯所にお世話になった。


傷も完全に治り力も戻ったのだが、おかしな点が二つあった。



「なぁ、狼牙。両目とも灰色だよな?」


「……うん。」


「髪の色だが……。」


「うん、黄金色と黒のまだらだよ。」


「……そうか…。」


どうやら完全元に戻ったわけではなかった。


右目だけが灰色だったものが今では両目が灰色になり、黄金色の髪が黒も混じり、まだらになっていた。(今でいう金髪メッシュ状態)


目の色は特段気にならないが、気に入っていた黄金色の髪が変わってしまったのが、気に入らないらしい。


「こんな変な色、私お嫁に行けない!」


「いや、嫁行って子どもまで産んだだろあんた!!」


「何だよ…。私のボケに真面目に返すなよ。」


「真面目に返すでしょ!」


時雨は自分の長い髪を疎ましく思いながら、ゴロリと寝転がった。


「そうだ!!」


何かを思いついた時雨はバタバタと部屋を出て行ったのだった。


「―――何なんだ……?」