「別に、何する気でもねぇよ」
俺は心にもないことを言った。
「……え……」

「んなことより勉強しよーぜ?」
小倉を床に寝かせたまま座らせもせず、起こしもしないで自分だけ立ち上がり言った。

でもやけに小倉が来ない。 と思って後ろを向いたら、
……いない……

「小倉が……いない……」

は?
なんでいなくなんの?
たった数秒、数分の間に…?
おかしいだろ……。
教室戻った?屋上行った?帰った?トイレ?どっか隠れた?

なんなんだよ…。
ワケわかんねぇ……。

「小倉!!小倉どこ居るんだよ!!」
あんまり、名前呼ばねぇ方がいいかな……。
他の奴に…誤解とかされるかもしんねぇし……。
…でも、今はそんなこと言ってる場合じゃねぇ!!!

まずは、教室。


「おい!小倉来なかった!?」
「来なかったけど…。 小倉がどうしたん?」
「や…来てないなら…いい。」

なんだよ!!
教室戻ったんじゃねぇのかよ!!あとは屋上!


「……いねぇ………」
なんで!?
なんで教室にも屋上にもいねぇの!!?
ほかどこ探せって言うんだよ!!!?


…?…なんか、今…声が…聞こえた気がする……。
小倉!!??


「やめてよ……!私こんな所いる場合じゃないのよ!
離してっ……」
小倉…
間違いない。
「小倉!!!」
やっぱりそうだ……。
「黒木くん……!」