あの日。 いや、正直いつの瞬間だったかなんて正直分からへん。 龍と契約を結んだ日はただ、あの世界から逃げたかった。 先輩達が落ち着いて、毎日平穏になって……甘えすぎていたのか、龍が大人過ぎんのか。 俺の勝手な言動に付き合ってくれる龍の姿。 その度に揺れる心の衝動を何かのせいにし、かき消そうとした。 だけど 今は…… この熱を帯びた唇が訴える。