あの、冷たかった透が腕の中で、子供のように声を上げて泣いていた。 小さな拳を胸に何度も叩きつけて繰り返す。 「いややわ!」 突きつけられた否定の言葉。 それなのに、一向に俺から離れようとしない。 「そんなんいややわ。2年たって卒業して、一人になるぐらいやったら今から一人の方がええわ!」 なぁ……。 そんな……可愛い事言われたらもう限界やって。